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RoboCup Japan Open 2010 大阪 参戦記 車輪型ロボット

大阪電気通信大学 総合情報学部
メディアコンピュータシステム学科
升谷研究室
木村 尭海
中島 誠
太瀬 和紀
中谷 有輝
勢川 友樹
長谷川 博亮
福本 祥宏

目次

RoboCup小型ロボットリーグとは

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RoboCup小型ロボットリーグはオレンジ色のゴルフボールを用いて、直径18cm、高さ15cm以内の大きさのロボットを1チーム5台用いて戦います。ロボット自体には目となるカメラが取り付けられていません。その代わりに天井にカメラが設置してあります。そのカメラから送られる画像情報がSSL-Visionサーバに送られます。そこで画像処理され、ロボットとボールの位置の情報が各チームのPCに送られます。そして、審判の判定がレフリーボックスと呼ばれるPCから各チームのPCへ送られます。ODENSでは、それらの情報からプログラムでロボットへの指令を決め、それを無線機でロボットへ送信します。以上の処理は全て自動的に行われます。試合が始まってしまうと、人はPCやロボットを操作することはできません。

ODENS車輪型班の大会までの取り組み

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私たちが小型ロボットリーグに参戦するのは今年で4回目になります。今年のプレゼミ生(現3回生)はまずC++言語の基礎を学びました。その後、車輪班、ヒト型班、シミュレーション班に分かれました。そして、車輪班は先輩たちから既存のロボットのプログラムの仕組みや、ロボットの整備を教わりました。

3月に愛知県立大学にて練習試合を行いました。その後、練習試合で見つかった問題を解決するために、作業を分担し、プログラムの改良をしました。その間にロボットが故障するトラブルが多発し、ひどい時には7台中2台しか稼働しませんでした。しかし、4回生や大学院生たちの努力のかいもあって、大会までに5台稼働するようになりました。

RoboCup Japan Open 2010 大阪

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RoboCup Japan Open 2010 Osaka 小型ロボットリーグには、豊田工業高等専門学校「KIKS」、愛知県立大学 「RoboDragons」、電気通信大学「fWing207」、中部大学 「Owaribito-CU」、そして大阪電気通信大学「ODENS」の 計5チームが出場しました。この5チームが予選リーグ(総当たり戦) を2日間に執り行い上位4チームが決勝トーナメントに進出します。

試合の一般公開は5月2日から5月4日までの3日間ですが、私たちのチームはその前日に大学からロボットやカメラ、PCなどを運び込み、天井カメラの設置、ロボット やPCの調節を行いました。

予選リーグ

5月2日

Owaribito-CU (中部大学)戦

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初戦の相手はOwaribiro-CUでした。始まってすぐから相手は強力なシュートで度々こちらのゴールを狙ってきましたが、こちらのディフェンダーとゴールキーパーが全て防いでいました。センサの調子が悪くここぞという所で中々シュートが入れられませんでした。しかし相手の一瞬の隙をついて味方のパスからシュートを決めることができました。これが決勝点となり1-0で勝利を収めることができました。

fWing207 (電気通信大学)戦

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二回戦のfWing207戦では最初から最後まで相手方のロボットの調子が悪く、こちらは中央からのシュートで8点いれて、コーナーからの2点いれて10-0になりコールドゲームで勝利しました。ただ味方のパスを受けても弾いてそのままにしている場面があり、危うくオウンゴールになりそうな場面が見られたのが気になりました。

5月3日

RoboDragons (愛知県立大学)戦

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3回戦はRoboDragonsが相手でした。昨年負けた相手でしたが、相手はモーターのPID制御(スピードの調整)ができていなかったらしく中央からのシュートで1点、味方からのパスに合わせて1点、相手のキーパーがオウンゴ-ルする形で1点を決めて3-0で勝利することができました。今まで一度も勝ったことがない相手なので嬉しかったです。ただやはり味方のパスボールを弾いてしまう場面が多々見られたのが残念でした。

KIKS (豊田工業高等専門学校)戦

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予選リーグの最後はKIKSとの試合でした。開始から相手の激しい攻撃に防戦一方でしたが、キーパーとディフェンダーがゴールを固く守っていました。しかし、相手のコーナーキックからの上手くパスに合わされてしまいとうとう1点とられてしまいました。さらに中央からのシュートを決められて1点をとられてしまいました。そしてそのまま試合が終了し0-2で敗北しました。途中までは上手く防いでいただけに悔しさが残る結果に終わりました。

予選リーグ結果

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決勝トーナメント

5月4日

RoboDragons (愛知県立大学)戦

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準決勝第二試合は予選で勝利できたRoboDragonsが相手でした。今回は相手のインダイレクトキック(スローインなど)とダイレクトシュート(コーナーキックやゴールキックなど)の調子が悪かったようで、終わりまでこちらが攻めていましたが相手のディフェンスが固くなかなか点をとれませんでした。しかしサイドからのパスにうまく合わせて1点を奪うことができました。その後も終始こちらが試合を優位に進めていたが、追加点は取れませんでした。しかし、この1点が決勝点となり1-0で勝利することができました。

KIKS (豊田工業高等専門学校)戦

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決勝の相手は予選で負けてしまったKIKSでした。予選の時と同様に相手の激しい攻撃に晒されていましたが、そこからカウンターで相手のゴールを狙う場面も見られました。このままPK戦に持ち込まれるかと思われたその時、激しい攻防の末1点とられてしまいました。その後も相手のペースで試合が進み、こちらは防御しかさせてもらえませんでした。そしてそのまま試合終了し、0-1で敗北しました。1点差で負けてしまったので非常に悔しかったです。

決勝トーナメント結果

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ダイジェストビデオ(YouTube)

参戦のまとめ

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3年生は、今回の大会が初めて自分達の作ったプログラムが実戦で使われたのでとても良い経験になったと思います。

今年のRoboCupの戦績は、予選では4戦で3勝1敗、決勝リーグでは決勝でKIKSに負けてしまい惜しくも優勝を逃してしまいましたが、前回よりも良い戦績を残すことができました。

今回の大会において、ODENSのロボットは味方のパスを弾いてそのままにしてしまう場面が多く見られました。また、初めから四輪ロボットの7台のうち2台の調子が悪く、試合中に1台動かなくなった時はその調子が悪い1台を使わなければいけない場面もありました。

最後に今回の大会を振り返ってみて改善しなければならないことがいくつも見えてきました。 来年度の大会までにプログラムとロボットを改良していき、次こそ優勝することができるように取り組んでいきたいと思います。

小型ロボットリーグの結果

  • 優勝:KIKS (豊田工業高等専門学校)
  • 準優勝:ODENS (大阪電気通信大学)
  • 第3位:Owaribito-CU (中部大学)w-award

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