大阪電気通信大学 総合情報学部
メディアコンピュータシステム学科
升谷研究室
片岡 賢太郎
木村 尭海
石原 旭
上田 貴大
岡田 裕志
金谷 境一
小松 大祐
佐伯 遼平
目次
- RoboCup小型ロボットリーグとは
- ODENS発足から大会まで
- RoboCup JapanOpen 2007 Osaka
- 試合
- 動画(WMV形式 46.7MB) で観戦
- 試合の1シーンを観戦
- 参戦のまとめ
RoboCup小型ロボットリーグとは
小型ロボットリーグでは、ボールとしてゴルフボールを用い、直径18センチメートルの大きさのロボットを1チーム5台用いて戦います。 機体が小さくロボット自体には目となるカメラを取り付けることは難しいので、 フィールドの上空にカメラを取り付けることが許されています。 そのカメラで撮影した映像を自分のチームのPCに送り、それを画像処理してロボットやボールの位置を求め、その配置によって戦略を立て、各ロボットに無線で命令を送りロボットを動かします。試合が始まったら、人はコンピュータを操作することができません。
ODENS発足から大会まで
実際にプレゼミで、研究に取り組み始めて、私たちは重大なことに気がつきました。ロボットのことだけでなく授業でこなしていたプログラムでは、私たちには 力不足なのです。そのため、はじめの6ヶ月間はひたすらにプログラミング技術の向上に力を注いでいました。そして、気がつけば2007年2月。やっとのこ とでロボットを扱えるレベルとなり、本格的にODENSとして活動を開始しました。
しかし、大会まで残すところ3ヶ月。時間が全く足りません。機械や電子回路のことを勉強する暇がなく、また、元から私たちの学科は情報系の学科であるた め、ロボットは研究室配属以前からあったものを使用しています。とにかく2ヶ月かけて下地を作り上げ、1ヶ月でそれらを組み合わせたプログラムをつくりま した。
時間……それが私たちの最大の敵でした。
RoboCup Japan Open 2007
今年のRoboCup JapanOpen 2007 小型ロボットリーグには、豊田工業高等専門学校「KIKS」、中部大学「Owaribit-CU」、愛知県立大学「Robo Dragons」、(株)東亜ホールディングス「RISING SUN」、電気通信大学「fWing207」、大阪電気通信大学「ODENS」の計6チームが参加しました。この6チームが予選リーグ(総当たり戦)を2 日間に渡り行い、上位4チームのみ決勝トーナメントに進出します。
一般公開の試合は5月3日からですが、チームはその前日に大学からロボット、カメラ、PCなどを運び込み、カメラの設営、PCでの設定の調節を行います。 今回は予選の1日目には審判の役は回ってこなかったので、他のチームの観戦とプログラムの修正を行っていました。大会中は常に時間との戦いでした。
試合
動画(WMV形式 46.7MB) で観戦
5月3日
対 KIKS(豊田工業高等専門学校)戦
豊田工業高等専門学校ではロボットは自作で作っており今年の中で最も早い8m/secの強力なキック力とパスワークを用いた強豪チームでした。初戦だった ためにこちらの戦略があまりうまくいっていなく、善戦はしたのですが常に攻められていたという試合になり、パスワークで揺さぶられ0-2という残念な結果 となりました。
対 RoboDoragons(愛知県立大学)戦
ロボットのパスワークと計算されたセットプレイで巧みに勝ち続けている常勝チームです。さすがは常勝チームと言ったところでしょうか、セットプレイに持ち込まれ、シュートは流れるように決められてしまい5-0という残念な結果となりました。
5月4日
対 fWing207(電気通信大学)戦
こちらのチームは初日から調子が悪いらしく数台動かない状態での戦いとなりました。 これはチャンスとこちらの武器である戦略で翻弄し5-0で勝つことができました。
対 RISING SUN((株)東亜ホールディングス)戦
(株)東亜ホールディングスはODENS同様初参加チームなのですが、ネットワークの調子が悪いらしくうまく動く機体は数台だけでした。しかし、こちらの 戦略では動かないロボットとの試合は想定していなかったためあまり良い動きができませんでしたが、2-0で勝利することができました。
対 Owaribit-CU(中部大学)戦
自作ロボットを用いたチームで、タイヤなどは完全オリジナルで作られ、機動力のもっとも高いチームでした。こちらの戦略もうまく作用していたのですが、相 手もうまくその戦略を回避し機動力を駆使した攻め方で攻めたり攻められてたりととても良い試合となりましたが0-0の引き分けという結果となりました。
5月5日
対 RoboDoragons(愛知県立大学)戦
初日の雪辱戦です。こちらの調整もほぼ終了していて本来の力に出てきていたのでかなり善戦はできていたと思うのですがRoboDragonsの方がさらに良い動きをしてきたために5-0と雪辱を晴らすことができませんでした。
対 Owaribit-CU(中部大学)戦
予選リーグでは良い勝負をしたOwaribit-CUですが3位決定戦では引き分けはありません。引き分けだった場合にはPK戦をするのですが、PK戦専 用の秘密兵器を用意していました。しかし、カメラの調子がおかしかったのかわかりませんがキーパーが止まってしまい、ゆっくりと転がったボールがゴールに 入ってしまって0-1になり、そのあとはシュートを何回か打ったのですがうまく決められず、最初にゴールされたのが敗因となり0-1で負けてしまいました。
参戦のまとめ
今年のRoboCupの戦績は予選では2勝2敗1引き分け、決勝リーグでは0勝2敗で4位といった残念な結果となっていました。
この大会ではロボットはいじらないで戦略(プログラム)だけでどこまで戦えるのかを追求しました。 しかしプログラムの間違いや新型ロボットが使用できないといった不備などがあり準備がかなり不十分でした。 大会に参加したことで,システムの様々な問題点が浮かび上がってきました。 今回の経験を糧としてさらなる戦略を練って次の来年度のRoboCupに挑みたいと思います。
小型ロボットリーグの結果
優勝 : RoboDragons (愛知県立大学)
準優勝 : KIKS (豊田工業高等専門学校)
第 3 位 : Owaribito-CU (中部大学)
試合の1シーン
ODENS vs RoboDragons
決勝リーグ初戦の1シーン。 失点のなかったRoboDragonsを追い詰めたシーンです。
ODENS vs Owaribit-CU
決勝リーグ3位決定戦での1シーン。 このシュートが決定打となり、順位が4位となってしまいました。